WebPが次世代画像フォーマット天下統一! Safari 14でついにiPhoneもWebP対応・導入加速は間違いなし
Safari 14 で次世代画像フォーマットWebPへの対応が発表されました!
Safari 14 Beta Release Notes | Apple Developer Documentation
かれこれ20年近く延々と続いた次世代画像フォーマット戦争に、WebPがついに終止符を打ちそうです。
WebPは、私の感覚としては現在のWeb画像のデータサイズを半分以下に削減できます。しかも主要なJpeg、PNG、GIF(アニメーション)をすべてカバー。Web画像のスタンダードは、一気にWebPに流れていくでしょう。
実は2016年に macOS Sierra beta 3 での幻のWebP対応 がありました。それが再現されないことを祈ります...
2018年後半、統一に王手
WebPが登場したのは意外と古く、10年前の2010年。対応ブラウザは長らくChromeおよびAndroidだけでした(あとシェアは小さいですがOperaも)。
ところが2018年後半に突然、FirefoxとMicrosoft Edgeが相次いで対応を発表。それぞれの最新版でWebPを利用できるように。
メジャーブラウザ制覇に王手をかけ、AppleのSafari(iOS全般およびmacOSのSafari)を残すのみとなりました。
Appleが1年半沈黙の後に対応
その流れにAppleも間もなく追従するだろうと予測。2019年のWWDCでの発表を予想...していましたが、まるまる1年ズレた格好になりました。
その間、WebP変換シミュレーターを開発しました。
このブログでも2019年前半には度々WebP関連の記事を書き、今このブログへの一番の流入キーワードはWebP
だったりします。
いよいよ2020年秋に登場する iOS 14 および新しい macOS Big Sur から事実上、全ブラウザでWebPが利用可能になります。
WebPがもたらすメリット
表示の待ち時間短縮
画像1枚1枚のデータが半分程度になるので(多くのサイトでシミュレートした私の感覚です。もちろん画像によります)、Webページの読み込み時間が短縮されます。
Webページにおいて画像はもっとも多くの割合を占めるデータなので、効果は大きいです。
クラウド料金の削減
AWSなどのクラウドサービスは、日本の伝統的なホスティングサービスと異なり、トラフィック従量課金です。
つまりアクセスが増え、重いデータをたくさん配信すると、その分だけコストがかさみます。
月間1,000万PVクラスのサイトになると、毎月数十万円〜百数十万円の通信コストが予想されますが、画像をWebPにすることでそのコストを20〜30%削減、場合によっては半減するサイトもあるかもしれません。
CloudFront料金早見表を作ってみた。月額10万円超えは何PVから? - アイデアマンズブログ
WebP対応の実際
このようにメリットしかないWebPですが、ではいきなりJpeg、PNGの利用をやめてWebPに切り替えるわけにはいきません。
画像の出力は当面既存フォーマットで
Photoshop などの画像編集ソフトや、CMSやECシステムの画像変換を支える ImageMagick のWebP対応が完全ではありません。
また、メジャーブラウザを制覇したとは言え、最新バージョンが浸透するまでにはしばらく時間がかかり、非対応のブラウザには従来の画像フォーマットが必要です。
なので画像データの出力は当面これまで通り、Jpeg、PNG、GIFを用いることになります。
ブラウザに応じてWebPに変換・配信
WebP対応ブラウザは、HTTPリクエストヘッダAccept
にimage/webp
を明示することが慣わしとなっています。
その情報を元に、サーバーはブラウザがWebPに対応しているか判定できます。
サーバー側で対応ブラウザにはWebP、そうでないブラウザには従来のフォーマットを返すという対応が標準になるでしょう。
ちなみにHTMLで従来フォーマットとWebPを書き分ける方法もあるのですが、手間が多く、実際の制作現場には浸透しないと予想しています。
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